TOP > 歴代受賞作品 > 第14回 ガールズノベルズ部門
歴代受賞作品
インフォメーション
応募総数
435作品
最終選考候補
8作品
選考委員
森好正(エンターブレイン取締役)、ビーズログ文庫編集部
総評
少女向けライトノベルとは何なのか。そういうことを最近よく考えます。その答えは、人により、レーベルにより、さまざまだと思いますが、ビーズログ文庫の答えは少女の「恋と夢冒険」を描いた小説、です。前回の総評で述べましたが、最近はそのコンセプトを共有してくれている応募作が増えましたし、今回もまた、そのような作品が多数ありました。受賞の2作もそのあたりが明確な作品です。物語のダイナミズムもしっかりとあります。おふたりの将来に期待したいと思います。(森好正)
受賞作品
◆特別賞
『アラハバートの魔法使い~柘榴の乙女と不吉の王子~』
★作者:仲村 つばき
6月27日生まれ。埼玉県在住。趣味は洋館めぐりと隠れ家カフェ探し。高校時代は軽音楽部で3年間ドラムを叩いていたので、未だに執筆のお供に激しい音楽が手放せません。静かなカフェでは音漏れが心配です。
★受賞者コメント
支えてくれた友人、一緒の締切を目指した投稿仲間の皆さん、編集部の皆様、そして選考に携わってくださったすべての方々に感謝とお礼を申し上げます。小さい頃から、嫌なことや辛いことがあったときは本を開いて物語の世界に浸っていました。今度は書き手として、読者の皆さまの癒しとなる物語を届けられるよう努力してまいります。よろしくお願い致します。
★作品内容
柘榴色の瞳を持つ少女・シェヘラザードは、神殿に仕える神子。同じ神子である母と、神殿の“主”である父と3人で平和に暮らしていた。だがある日、突然賊が押し入り「お父さん」が奪われてしまった!! ――実は、シェヘラザードの父は、いまは伝説になってしまった「魔法のランプ」に棲む魔人。つまり彼女は、人間と魔人の血を引く半魔人なのだ。引き止める母を振り払い「どんな病も治す林檎」と「望んだものが見える望遠鏡」を持ち、「言うことをきかない絨毯」に飛び乗った! ……までは良かったが、広大なアフラ砂漠で遭難し、挙げ句に盗賊に襲われて、早くも絶体絶命の大ピンチ!! そこへ「助けてやるから金寄越せ」と謎の金髪青年が現れて――!? 半人前の魔法使いと守銭奴なジプシー美青年が贈るアラビアンファンタジー!
【選評】森
「恋と夢と冒険」を過不足なく盛り込んだ、バランスがよい作品。読み手に「この先どうなる」ということを気にさせる筆力もあり、活躍を期待したいと思います。ただ脇のキャラクターたちにもう少し見せ場があってもよいのではないか、というところは気になりました。締め切りや規定枚数など、理由はあると思いますので改稿時には見直しをぜひ。
◆奨励賞
『影の王の婚姻』
★作者:天海 りく
プロフィール:高知県在住。8月生まれ。子供の頃から本好きで自分の妄想を形にし始めたのは中学の頃。それからずっと創作を続ける。ファンタジーと女の子が大好きです。
★受賞者コメント
このたびは中学生の頃からずっと夢見ていたことを叶えるチャンスをいただき選考に携わって下さった全ての方に御礼申し上げます。そして好きなことを好きなようにやらせてくれている家族には本当に感謝しています。これから出来るだけたくさんの読者様に楽しんでいただける物語を書いていけるよう頑張りますのでよろしくお願いします。
★作品内容
北の大国・ディシベリアの王宮の一室。第一皇女フィグネリアの元に、皇帝イーゴルがやってくる。「今までで一番すごい誕生祝いを用意したぞ!」と瞳を輝かせて告げる兄に嫌な予感がすれば、なんと贈り物は『婿』!? しかも相手は《パン屑》と呼ばれるほどの小国・ハンライダの第六公子・クロード。この不審な話を訝しんだフィグネリアは、己の手で企みを暴くとひそかに決意し、あえて結婚を承諾する。式当日――やってきたのは、あまりにも頼りない男だった。馬には乗れない、居眠りをする、しかも突然笛を吹きたがる。拍子抜けしてしまったフィグネリアだったが、それならばタダ飯を食わせる気はないと一転してクロードの教育を開始。ところがその日、二人の紅茶に毒が仕込まれていた! 実はフィグネリアには、秘密の"もう一つの顔"があって……!?
【選評】森
こちらの作品も、非常にバランスの良い作品。主人公と兄、兄妻の関係なぞもよく描かれていますし、主人公が夫に惹かれていく心の動きもわかりやすい。しかしこちらの作品も、敵役や脇役の心情や立場、動きをもう少し書き込む余地があると思います。改稿でそのあたりに厚みが出ることを期待します。