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CROSS HERMIT - World
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キャロット
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シャロン
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パルミラ
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セシリス
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ファナ
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c.v. 斎藤 千和
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c.v. 中原 麻衣
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c.v. 井上 喜久子
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c.v. 山本 麻里安
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c.v. 今井 由香
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アルシエ
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ロザリア
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ケスト
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イリオン
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オスキル
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c.v. 倉田 雅世
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c.v. ゆ か な
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c.v. 釘宮 理恵
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c.v. 小林 由美子
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c.v. 檜山 修之
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シリウス
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ニー
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デネヒア
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c.v. 笹島 かほる
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c.v. 保志 総一郎
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c.v. 丸山 詠二
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世界は、危うい均衡の上にありました。
巨人達の城砦を擁すダレンシアの深い森は色褪せ、豊かな恵みの海は腐り、 最果ての島々は翼竜の大都ディマジオとともに沈んだのです。
ドルイドの聖地ロス・コモンでは生命の樹が毒の水を吸い上げて黒く染まり、寂寥の風には痩せた穂が、虚しく揺れていました。
戦乱、飢饉、天災、疫病が、世界を覆いつくそうとしていました。
暗雲に呑まれた故郷を後にした者達は、狂おしいほどに新たな大地を求めて、双眸に熱雷をはらませる……
その矛先に貫かれ、鋭い爪痕を残す瓦礫となって、凶器の波に踏み躙られた者達が、再び刃を研ぐ……
血塗られた歴史の歯車は錆付きながら、深紅の潤滑油を求め、恐怖に軋む鎮魂歌を奏で始めていたのです。
世界の混乱に際して、偉大な賢人達が学び舎から災禍の地へと旅立ってゆきました。
彼らは災厄に立ち向かい、そこに苦しみの言霊あらば、救いの手を分け隔てなく差し伸べました。
いつの日にか、調和の大地が蘇ることだけを信じて。
時に対話の窓となって互いの手を取り、時に争いを分かつ壁となる。
それが、彼らの務めでした。
誰も彼もに、微笑みを ───
ただそれだけが、彼らの望みでした。
北のテンプレス、南のヘルシオネ、西のフラゼッタ、東のエルメナス。
賢者を目指す人々が集う、聖なりし学び舎にして、故郷。
けれど不穏な混沌の翳は、賢者の学び舎にも、訪れようとしていたのです。
もはや、学び舎にはわずかな賢者と、賢者を目指す子供達しか残っていませんでした。
世界の救難に力を尽くす大賢者たちを呼び戻すことは叶わず、また彼らも帰還に応じはしないでしょう。
生を受け、育まれた故郷の危機であっても、眼前の危難を見捨てることなど、できようはずがなかったのです。
エルメナスに残された人々の戦いは、その日、始まりました。
学び舎が混沌の闇に覆われたその日、始まったのです。
混沌の源に≪這い出し者ども≫あれり ───
賢者の学び舎に伝わる、古代白エルフの預言書、クレルモン大聖典に綴られた忌み名。
彼ら異形の混沌は、わずか三日でエルメナスの中央校舎ロイヤル・センテを陥落せしめました。
聖なりし地エルメナスさえもが、恐怖によどむ暗渠へと、確実にその歩みを進めていたのです。
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その賢者もまた、かつて戦渦から逃れるようにして、幼き日、東の賢院エルメナスに身を寄せました。
言霊を紡ぎ、剣を備え、教え導かれ、戦い、手を取り合って学ぶこと七年。
長い歳月をかけて、這い出した混沌と剣を交えたこともありました。
そこには苦しみも、悲しみも、喜びも、友も、ありました。
そうしてすべてを後にして、賢者を目指すため、導師とともに旅立ったのでした。
五年を経た長い旅路の果て……
ひとり歩みなさいと告げられたのは、緑エルフたちの都、翡翠のシノンでした。
導師と別れ、持てる力を尽くした四年。 いつしか、和を見出す者、賢者と呼ばれるようになった頃。
頑なで弛むことのなかった口元に、柔らかな微笑みが見えるようになった頃。
─── けれど混沌は、世界に溢れていたのです ───
戦乱の炎はすべてを呑み込みました。
くずおれ這いつくばって、後悔の雨に濡れそぼり、最後に立ち上がったその時。
幾度となく読み返した手紙が、色褪せた外套から零れ落ちました。
賢者を目指す子供たちの、豊かなこころをつぶさにとらえた手紙。
懐かしき幼少の日々を綴った手紙。
そして、故郷に訪れた混沌を伝える、旧友からの手紙。
憔悴しきったその体が、求めていたのでしょうか。
気がつけば、胸にうずく想い出が、帰還の時を告げていました。
それは、翡翠の都シノンが滅んで間もない、冷たい雨に凍える夜のこと……
絶望に暮れようとしていたエルメナスに、希望の炎が灯った瞬間でした。
力の及ばなかったことを悔い、沈黙の日々を耐え抜いて、故郷へと歩む一人の若い賢者の姿がありました。
九年ぶりの、帰還。
懐かしき学び舎では、遥かな高みを目指す珠玉の子供達が、夢半ばで屈しようとしている……
そんな夜でした。
暖かな暖炉の炎が優しく揺れるその小さな部屋で、彼らは互いに出逢いました。
賢者に憧れる子、語れない過去を持つ子、孤独の中にあった子、戦火から学び舎に逃れた子……
子供たちはみな、幼くもそれぞれの想いと、覚悟と、そして信念とを胸に秘めていました。
澄んだ瞳、まっすぐな信頼の眼差し。
誰もが「故郷」と親しみを込めて呼ぶ愛すべき学び舎で、彼らは出逢ったのでした。
訪れた混沌、中央校舎から落ち延びた先で募る恐怖……
導いてほしい。
傍にいてほしい。
そしていつか賢者となって先生たちの手助けをしたい……
言い得ぬ不安に怯え、恐怖の渦巻く心に深い影を落とす子がありました。
歯を食いしばり、力を貸して欲しいと訴える子がありました。
今この時、自らの幼少のみぎり、賢者を目指して挑んだ戦いの数々に思いを馳せる。
小さく震える手を預ける幼子らに、その胸の想い出を重ねながら、賢者は誓いました。
かつて自分がそうあったように……
誰かが、支えてあげなければ ───
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それは、深い混沌の中に灯った、淡いかがりび達の、交わり集う場所。
それは、迫り来る混沌へと立ち向かった、幼き賢者たちの物語。
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