| 西暦2522年。世界はマザーコンピュータ・ドロシーによって支配されていた。…だが、人々はそのことに疑問を持つこともなく、漫然と暮らしていた。
「彼らが来るわ…。私をさがしているの…」少女のテレパシーで目覚めた時、リオンという名の少年は、病院の拘束ベッドの上にいた。…なぜこんな所にいるのかは、まったくわからない。人体実験によって記憶が破壊されてしまったのだ。 頭痛に苛まれ、苦しむリオン。彼は自力で拘束ベッドを抜け出し、ここから逃げ出そうと病院の中を彷徨う。立ちはだかるものは破壊し、自分を苦しめるクスリを注射しながら…。
「ここから出たい…帰りたい…」そんな思いだけが、リオンを突き動かし、病院の深部に進ませる。…リオンは、コンピュータをスキャンし、自分の両親の名と生まれた家の場所を読み取った。
病院を脱出したリオンは生家に戻った。…懐かしい感じもしたが、何か恐ろしい感じもした。…しんと静まり返る家の中を探り歩くリオン。彼はフラッシュバックに襲われ、過去の記憶の断片を取り戻す。…それは、幼いころの優しい両親の記憶と、ほんの1ヶ月前、両親が惨殺された時の記憶。…リオンはすべてを失っていたのだ。
そんなリオンを監視するひとりの男がいた。名をバードマン。マザーコンピュータ・ドロシーが作り上げた新しい人類、<ガレリアン>のひとりだ。<ガレリアン>は遺伝子実験の末、リオン以上に強力な超能力を得たミュータント。バードマンは、ひとつひとつ記憶を取り戻すリオンを、あざ笑いながら見つめていた。
生家を探すうち、リオンは父、シュタイナー博士のダイイングメッセージを見つけた。シュタイナー博士はマザーコンピュータ・ドロシーの生みの親。だが、ドロシーの暴走を抑え切れず、殺され、リオンにダイイングメッセージを残したのだ。メッセージは、ドロシーを滅ぼす唯一の方法である、ウイルスプログラムをリオンの幼なじみの少女、リリアの頭の中に書き込んだことを告げた。そして、そのウイルスプログラムを起動するプログラムが、リオンの頭の中に書き込まれているという。 リリア……病院でボクを呼んだ子だ。リオンはリリアを探すことを決意した。
すべての記憶を取り戻し、生家を出ようとするリオンにバードマンが立ちはだかった。バードマンは、リリアの場所を聞き出そうとリオンに迫る。…死闘が始まった。 <ガレリアンとは?> マザーコンピュータ・ドロシーが創り上げた、超能力ミュータントのこと。 ヒトを越える力を持ち、死を恐れない。母親であるドロシーに絶対服従し、ヒトを殺すことに疑問を持たない。ヒトの世界を破壊するために生まれてきた。 生物的に無理があるのか、常に頭痛にさいなまれ、クスリなしでは生きていけない。
<ファミリープログラムとは?> マザーコンピュータ・ドロシーが、ヒトの世界を滅ぼし、自分の世界を創り上げる為に起動したプログラム。ガレリアンを生みだしたのも、このプログラムによる。 |